【AI】生成AIを法規制すべきでないと思う理由をAI推進派のクリエイター目線で説明 【AI】生成AIを法規制すべきでないと思う理由をAI推進派のクリエイター目線で説明 – みなためラボ

【AI】生成AIを法規制すべきでないと思う理由をAI推進派のクリエイター目線で説明


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はじめに

みなため

どうも! みなため(@MinatameT)です。

まずはじめに、私はAI推進派(AIツールの普及によって創作の幅を広げていきたい派)のクリエイターですので、意見には多少のバイアスがかかっていることをご了承ください。

また、読者層フィルタリングのため、普段よりもあえて難しい文章にしております。

この記事での「生成AI」または「AIツール」とは、次のようなものをまとめて表したものです。

  • 会話するように文章や表を生成する「対話式AI」
  • 物語を創作する「小説AI」
  • 画像を生成、加工する「画像生成AI」
  • 音声を生成、加工する「音声生成AI」
  • 映像を生成、加工する「映像生成AI」

また、AI推進派とAI規制派は次のように定義しています。

  • AI推進派:生成AIを普及させ、法規制なしで、多くの人の創作活動を豊かにしていきたい人
  • AI規制派:AIの学習、AI生成物の作品公開、販売に関しての新たな法規制が必要だと考えている人

※もちろん、推進派の「推進度合い」や規制派の「規制度合い」は、グラデーション的な個人差があります。

この記事では、画像生成AIを中心とした「AI推進派 VS AI規制派」の二項対立をベースに語っていきます。

また、生成AIを利用して創作活動する人を、この記事では「AIクリエイター」と呼ぶことにします。

キャラクター

私と同じ「AI推進派」の方であれば、この記事は読み進めやすいと思います。

生成AIを法規制すべきか

まず日本において、生成AIに関する法整備は現在(2024年8月時点)のところ進んでおらず、無法状態といえます。

では、日本は海外のように生成AIを法規制すべきか……という問いに対しては、私は明確にNOの立場をとっております。

今からその理由を述べていきますので、興味のある方は続けてお読みください。

AI(人工知能)は新しい産業革命です。

今はその過渡期真っ只中で不安定な状況ですから、とりあえず様子見すべきだと考えています。

キャラクター

個人的に、こうした技術革新の過渡期をリアルタイムで体験できるのはワクワクします!

AIは人をサポートする技術……ちょっと大げさに表現すれば人生を豊かにする技術といえますよね。

例えば、将棋のAIが話題になったときにも猛反対する方がいましたが、今では世間に認められているだけでなく、大会の局面の分析に活用されています。

また、ChatGPTといった対話式AIは「子供の宿題を勝手にやってくれる」といった時短悪用事例が取り沙汰されていましたが、こうした対話式AIは勉強や新しい創作のヒントとして十分使えるものです。

要は次の例のように、道具や技術は「用途(使い道)」次第であり、道具や技術そのものを厳しく規制すべきではないと考えています。

  • 包丁:基本は料理に使うもので、殺人に使ってはいけない。
  • 電車:基本は移動手段であり、痴漢や無差別刺傷などの犯罪に使ってはいけない。撮り鉄は迷惑にならないよう、良識の範囲内で。
  • 爆弾:基本は建築物の解体やトンネルの掘削に使うもので、テロに使ってはいけない。
  • ビデオカメラ:映画泥棒などの違法な撮影に使ってはいけない。

生成AIについては、著作権侵害やディープフェイクでの人権侵害のみならず、パワハラやセクハラの捏造に悪用される未来も見えますので不安になりますよね。

ただ、先ほどの例のような道具や技術の悪用は昔からよくあることなんです。

生成AIの度を超えた悪用については「下手に法改正せずに、現在の法律でどうにか処罰できないものか?」と考えるべきではないでしょうか。

あまり言いたくありませんが、現に日本人は足の引っ張り合いが多いですし(スパイト行動)、せっかく優れた技術があるのに、おかしな法規制や自主規制のせいで海外に負けてしまっている分野、産業もあります。

キャラクター

詳しくは語りませんが、表自界隈の方なら心当たりがあると思います。

これはあまりにもバカバカしいですよ。

しかも、長期的に考えたときに、規制の波が将来自分を苦しめることになりかねません。

例えば、生成AIの規制によって、創作の自由や表現の自由のみならず、学問の自由や趣味の自由など、多くの自由(幸福追求権)が制限されるリスクが高いと考えられます。

生成AIの法規制に「やったー!」と喜んでいると、将来、自分のやりたいことまで法規制されてしまうかも……ということですね。

規制を一度許すと、フット・イン・ザ・ドア的にどんどん規制強化されていく「可能性」があります。

こうした規制強化については、次の記事で解説しています。

一度失った自由は簡単に取り戻せないので、生成AIに限らず規制を安易に考えるべきではないのです。

キャラクター

「そんなに規制しろとは言ってない!」と叫んでも手遅れです。

ルソーさんの「自由を放棄することは、人間としての性質を放棄すること。」という名言はそのとおりです。

厳しい言い方になりますが、自由に無関心なのは平和ボケであり、人権問題に鈍感な証拠です。

私は海外のことは知りませんが、残念ながら日本でそういう人は本当に多いと感じます。

さらに、マーク・トウェインさんの「多数派は常に間違っている。」という名言のとおり、多数派が間違っているのは歴史が証明していますよね。

現在もその歴史の真っ只中ですね。

社会情勢や歴史に詳しい方なら「私がここで何を言いたいのか」を察せられるはずです。

さて、多数派と少数派の比率ですが、1回パレートで8:2、いや……いくら甘く見積もっても、9:1くらいの比率でしょうね。

「9割の国民がドヤ顔で間違える難問」みたいなイメージです。

そして、2回パレートで「惜しいけど不正解」みたいな人が約9 (%) でしょうか。

残念ながら、約1 (%) のまともな意見は雑踏や大人の事情によってかき消されそうですね……。

キャラクター

生成AIがこの流れにならなければ良いのですが……。

最初期よりは割合が減ったと思いますが、今でもAI規制派のほうが多数派なので、規制派の人たちは一度立ち止まって慎重になるべきです。

決まりごとは「原則自由、例外禁止」が肝要です。

私は何度でも伝えますが、一度失った自由は簡単に取り戻せません。

生成AI規制派の意見

生成AI規制派の方の意見(規制したい理由)としては、著作権問題とネオラッダイトに大きく分かれておりまして、人によっては両方該当します。

あとは「絵の練習をしていない奴が、それなりの絵を簡単に生成できるのがムカつく」という理由もあるようなのですが、これはあまりにも幼稚で論外なので省略させていただきます(笑)。

キャラクター

「頑張ったら評価される」の幻想は義務教育と一緒に卒業ですね。

反対理由1:著作権問題

まずは著作権問題です。

今のところ、絵や音楽をAIで学習するのは適法です。

また、画風は著作権上保護されていないので、LoRAなどでの学習や、画風が再現された生成物(作品)の公開、販売は問題ありません。

著作権的に問題となるのは、例えばイラストであれば、既存のキャラクターと類似したキャラクターのイラストを生成して公開、販売してしまう場合です(依拠性は考慮すべきです。)。

キャラクター

「誰がどう見てもアンパンマンやん!」といった感じですね(笑)。

こうした著作権侵害については、既存の法律で対応できますね。

また、他人の描いた絵をi2i編集したイラストを公開して「自分が描きました!」と自作発言することもアウトです。

元絵の絵師さんに許可をもらって「そういうネタ(プロレス)」でやっているのであれば大丈夫ですが、無断でパクっておきながら自作発言をするのは非常に悪質です。

例えば、ある絵師さんが次のような絵を無料で公開しているものとします(実際は私がAIツールで出力した絵です。)。

元絵

この絵をダウンロードして、左右反転してからi2i(画像を参照した画像生成)で少々いじってみます。

i2i後の絵1

すると、こんな感じで元絵に似たような絵を作ることができます。

これを自作発言するのはもってのほかですよね(実際、こうした不届き者のAI絵師がいて大炎上していました。自業自得です。)。

せめて、元絵のURLを掲載して「この絵をi2iで編集しました」と正直に書くべきです。

自作発言をしていない and 元絵をちゃんと紹介しているのであれば、私の道徳的価値観では「まあセーフかな」と思います。

ただ、多くのAIクリエイターさんは「やってはいけないこと」を認識していらっしゃるはずですし、既存の法律(著作権法など)で対応可能な範囲です。

包丁や電車と同様に、技術や道具を悪用した人を裁くだけで十分でしょう。

ちなみに、先ほどの絵をi2iで強めに編集すると、次のような絵を生成することもできます。

i2i後の絵2

これでも元絵がわかりづらいですが、モデルを変更すると……

モデル変更後にi2iした絵

このようになります。

ここまで加工すると、元絵がほぼ完全にわからなくなりますね。

まあ、こんなに強く加工してくれるのであれば、もうどうでもいい気がしてきますが……(笑)。

反対理由2:ネオラッダイト

こちらの理由は正直ちょっと論外なのですが、一応説明しますね。

ネオラッダイト(neo-Luddite)とは「情報通信技術やAI技術などの『新しい技術』に人の仕事が奪われる懸念から、そうした新しい技術に反対すること」です。

ネオラッダイト的な思考回路ですと「絵師や音楽家などのクリエイターが、AIツールの普及によって今後稼げなくなるのでは? AIツールが普及する前に法規制を!」といった感じですね。

今後AIに奪われる仕事は多いですが、絵や音楽などの芸術分野は人間特有の表現や個性が出しやすい(かつニーズがある)ので大丈夫だと思います。

しかも、現に「AI生成物だから」という理由でAIを利用した創作物に興味を示さなかったり、嫌悪感を抱いたりする人(反AI)もいらっしゃいます。

それに、AI作品の粗製濫造が目立つようになれば、AIを使っていない作品しか楽しみたくないという人も今後増えていくでしょうから、クリエイターさんはそこまで心配する必要はありません。

キャラクター

人間独自の作品の需要はまだまだ大きいですし、なくなることはないでしょう!

そうですね……絵師とAI絵師は、次のような関係になっていけば良いのではないでしょうか?

  • 「料理人」と「冷凍食品」
  • 「歌手」と「ボーカロイド」
  • 「ゲーム実況者」と「後付けの合成音声による実況者(例:ゆっくり実況)」

今でもプロの料理人、プロの歌手、有名なゲーム実況者さんが活躍していらっしゃることから、人間がオワコン化していないことがよくわかります。

置き換えではなく、両者が並列に伸びていくイメージです。

ですので、ONE of 有象無象ではなく「自分」をちゃんともっているのであれば、生成AIにビビることなんてありません。

クリエイターさんには「AI生成物に負けてたまるか! こっちにはAIに負けない魅力とかセンスがあるんだよ!」という気概で創作してもらいたいと思います。

または「AIを活用して創作の幅を広げるぞ!」と、AIツールを味方にする(AIクリエイターになる)のもスマートですね。

キャラクター

ピンチになったときに我慢するのではなく、発想の転換でチャンスに変えることができると良いですね!

クリエイターとしての能力は無駄にならない

AIツールの普及により、これまで絵を描けなかった人でも「それっぽい絵」が生成できるような時代になりました。

キャラクター

新人AIクリエイターが続々と現れる時代です!

ここで、クリエイターさんが不安に感じているのは「AIツールで簡単に絵が出せるようになったら、自分がこれまで必死に絵の練習をしてきた意味は……?」といったことではないでしょうか?

でも大丈夫です。

絵が描ける人でしたら、AIイラストの手や顔などの不自然な部分を修正できるので、これまでの努力は無駄になりません。

絵が描けない人でしたら、そうした修正が困難なので、i2iのガチャを回しまくるしかありません。

作編曲できる人でしたら、AI生成された音楽を参考にしてより素晴らしい音楽を生み出すことができるので、これまでの努力は無駄になりません。

作編曲できない人でしたら、AI生成された音楽を完成品とするしかありません。

このように、各自のクリエイターとしての能力が完全に腐ることはないでしょう。

まあ、今後の技術革新の波を考えると、AIは優秀な相棒(便利なツール)として人類と共存する未来になっていくはずですので、今のうちからAIツールを味方にしておいたほうが良いとは思います。

おわりに

さて、ここまで「生成AIを法規制すべきでない理由」と「生成AI規制派の意見」などを紹介してきました。

私も「クリエイターだから生成AIに反対する気持ちはわかる」と言いたいところなのですが、実はその気持ちがわからず共感できません(苦笑)。

なぜなら、私は自身の創作物(描いた絵や創った音楽)をAI学習に利用してもらっても構わないと考えている and AIツールを利用して創作の幅を広げる側の人間(AIクリエイター)だからです。

私の創作物をAI学習させることで、AIクリエイターさんの創作の表現の幅が広がったり、新しい創作物のヒントになるのであれば光栄です!

実際、このブログのスクレイピングやAI学習も許可しています。

今後公開予定のオリジナル楽曲も、AIに学習させてOKとする予定です。

私のロジックは一貫していますから「じゃあ自分はどうなんだ?」といった反論への対策は無意識的にできているのです。

キャラクター

こんなバイアス強めの記事を最後まで読んでくださり、ありがとうございます。以下、おまけです。

おまけ:AI絵師という呼び方について

個人的には極めてどうでもいいのですが「AI絵師」という呼び方に不満を覚える方も多いようです。

ただ、これは「AI絵師」というワードを「どこで区切るのか」によって意味が変わるのではないでしょうか?

  • AI / 絵師:AIツールを使う絵師。絵師さんなら問題ないが、絵が描けないのに絵師を名乗るのはおかしい。
  • AI絵 / 師:AI絵の師(専門家)。AI絵を生成することに長けている人物を指すのであればOK。

こういったところですね。

まあ、絵が全然描けないのに前者(AI / 絵師)を自称しているのは痛いと思いますが(笑)、呼び方くらいは好きにさせてあげても良いでしょう。

呼称や肩書きよりも「中身」が大切です。

それでも、過激派のバカに絡まれたくないのであれば「AI術師」や「AI絵生成師」といった呼び方にしておくのが無難だと思います。

キャラクター

AI規制派や反AIの方々に軽くケンカを売るような記事になりましたが……まあ、大丈夫ですよね(汗)?

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