もくじ
はじめに
どうも! みなため(@MinatameT)です。
この記事では、自己責任論(自責思考)の意味や具体例を紹介します。この思考法を上手に利用することで、自分自身のレベルアップにつながります。
ただし、間違った使い方をしてしまうと、「矛盾しているぞ!」や「ブーメラン乙。」と言われてしまいますので、使う場面の選択は超重要です。
自分が傷つけられるだけならまだマシでして、ひどければ他人を傷つけてしまうこともある、破壊力抜群のワードです。
まずは、自己責任論(自責思考)の意味から説明します。
自己責任論(自責思考)の意味
自己責任論と自責思考の意味はやや異なりますが、ここでは同じ意味として使います。そのほうがわかりやすいからです。
- 自己責任論(自責思考):「自分で選択した言動の責任は自分にある」という考え方です。
定義は以上なのですが、これだけだと少しわかりにくいかもしれませんので、具体例をご紹介します。
【自責思考ができていない場合(他責思考)】
【自責思考ができている場合】
いかがでしょうか? 人間は他人のせいにしやすい生き物なので、他責思考(他人を責める考え方)に陥りやすいのかもしれませんね。
ですが、先程の例のように自責思考ができていると、自分の言動の改善につながるチャンスが生まれます。
次は、自己責任論が使える条件(個人条件と状況条件)を説明します。
自己責任論はどこまで使える?
自己責任論はいつでも適用できるわけではありません。使える条件が存在します。
自己責任論が適用できるとき
自己責任論は、次の2つの条件を同時に満たしたときに適用できます。
- 個人条件:責任能力者(責任無能力者ではない人)であることです。例えば、大人です。一部の知的障害者や、小学生以下の子供などは責任能力者に該当しません。
- 状況条件:自分の意志で状況が左右できるときです。例えば、自分が決めた行動の結果などです。事件や事故に巻き込まれるなど、想定外のことは該当しません。
イメージが少し難しいかもしれませんので、具体例を挙げます。
この場合、Aさんが第1志望の高校に落ちたことを、Bさんの責任にすることは不可能です。なぜなら、Aさんが自分の意志で参考書を決めたからです。
Bさんは参考書をおすすめしただけであって、「この参考書を絶対に使え」と強制はしていません。
したがって、これはAさんの自己責任になります。
また、受験勉強は効率も大切ですが、自分の努力量も大切です。さまざまな要素から合否が決まりますから、Bさんのせいにするのは無理にもほどがあります。
続いて、次の例を見ていきましょう。
これはインフルエンサーの責任……ではないですよね。インフルエンサーはあくまで「おすすめしただけ」です。強制は一切していません。
したがって、これはCさんの自己責任になります。
ただ、感情的には複雑なところですね(笑)。友人におすすめされた商品がまずければ、感想が伝えづらいですし……(苦笑)。
例外はありますが、基本的にはこの判断方法でOKです。
自己責任論が適用できないとき
自己責任論は、次の2つの条件のどちらかまたは両方を満たすと、適用できなくなります。
- 個人条件:責任無能力者であることです。例えば、一部の知的障害者や小学生以下の子供は、これに該当します。
- 状況条件:自分の意志で状況が左右できないときです。例えば、事件や事故に巻き込まれるのは、これに該当します。
これもイメージが難しいと思いますので、具体例を挙げます。
この場合は、自己責任とはいえません。なぜなら、通学路をただ歩いているだけで、犬に襲われることは想定外だったからです。
なお、犬が悪いのではなく、その飼い主が完全に悪いです。ここでは詳しく説明しませんが、飼い主は監督責任(正確には損害賠償責任)を問われることになります。
次の例を見ていきましょう。
この場合、自己責任論が適用できる……と言いたいところですが、Bさんはまだ小学生ですから、責任無能力者といえます。つまり、自己責任とはいえません。
アイスの食べすぎを注意しなかった保護者が悪いので、保護者の監督責任が問われることになります。
合理的な考え方ですよね。例外はありますが、基本的にはこれで問題ありません。
自己責任論の利点と欠点
自己責任論には利点と欠点があります。それを確認していきます。
自己責任論のメリット
一番のメリットは、自分を成長させることができる(かもしれない)点ですね。
他人のせいにしないことで、自分のミスを認め、改善点を考えます。そうすれば、思考能力がレベルアップします。
「あいつのせいだ! 恨んでやる!」ではなく、「自分に改善できることはなんだろう?」と考えます。
そうすることで、次につながると考えています。皆さんはいかがでしょうか?
また、使い方が正しければ、主張に説得力がつきます。つまり、「確かにそうだな!」と、話に納得してもらいやすくなります。
ただ、「自己責任」というと、あまり良い印象を持っていない人が多いですので、説明はていねいにしてあげたほうが良いかもしれません。
よくある誤解として、「他人には自己責任論を適用するのに、自分には自己責任論を適用しない」というものがあります。これでは論理が破綻してしまっていますし、正しい自己責任論の使われ方ではありません。
ですから、「他人だけに適用するのではなく、自分自身にも適用するものだ」という説明があれば、納得してもらえると思います。他人だけに適用するのは、論理的ではありませんよね。
皆さんも、自分のせいにすることで、改善点を見つけ出していきましょう。
自己責任論のデメリット
一番のデメリットは、使い方をミスしたときのダメージが大きいことです。これは少々危険で、大やけどするかもしれませんね。
例えば、自分にダメージが与えられる場合を考えましょう。
このとき、イベントに参加した親子に罪はありません。親子を責める必要は一切ありません。
しかし、このときに「イベントに参加した私の責任だ……。」と親が考えてしまったら、非合理的どころか精神がやられてしまいます。
ですから、「自己責任論の使い方」は間違えないようにしましょう。
もう1つだけ、例を挙げます。今度は、他人にダメージを与えてしまう場合です。
これはひどいですね。明らかに痴漢犯罪者が悪いのに、被害者の責任にしてしまっています。被害者に責任はありません。
しかし、工夫できる点はありますよね。それは、混雑する時間帯を避けること(時差通勤、時差通学)ですね。あとは、防犯ブザーや動画撮影も有効かもしれません。
こういったことを被害者にアドバイスするのは良いですが、「悪いのは痴漢犯罪者のほうだ」という認識があってのアドバイスです。
なお、こういったアドバイスを被害者にすると、「被害者に二次被害を与えるのはやめろ!」と言い出す人がいますが、それは間違っていますよね。
悪いのが痴漢犯罪者であることはわかっています。ただ、アドバイスをしないとまた同じ被害に遭ってしまうかもしれません。決して、被害者を責めているわけではなく、被害者を救おうとしているのです。
話がそれましたが、自己責任論の使い方を間違えるのは危険です。自分だけではなく、他人を傷つけてしまうおそれがあるからです。
適切な場面で適切に使うことで、自己責任論の価値が発揮されるわけです!
自己責任論を適切に使うことで、自分のレベルアップにつながります! 皆さんもぜひ、自責思考を取り入れてみてください!